「妃莉~。 ごはん行こう~♪」 葵ちゃんが、お財布を持って立ち上がった。 「う、うん……」 葵ちゃんに返事をしながら、お財布を探す。 片倉くんになにか言われる前に、葵ちゃんと学食に行っちゃおう。 そう考えて、ものすごく一生懸命お財布を探す。 でも、こういうときに限って、見つからない。 「葵ちゃん……。 ちょっと待って……」