“どうしたの? 妃莉ちゃん。 元気ないね” 授業中、片倉くんが、小さなメモを投げてきた。 碧くんに……。 『好きな子は……。 いるよって言ったら、妃莉、どうする?』 そう聞かれた翌日のこと。 “んー……” 口をキュッと引き結んで、右隣の片倉くんをチラッと見た。 “あのセンパイとなにかあったの?”