「妃莉ちゃんが、前言ってた……。 同居してる幼なじみって。 あの人なんだよね?」 1―Cの教室のドアのところ。 妃莉を教室まで送ってきてくれた碧くんの背中を見つめながら、片倉くんが聞いてきた。 「うん。 そうだよ。 碧くんっていうの。 2年生なんだっ」 「ふーん」 自分から聞いてきたクセに、興味なさそうな片倉くん。 「…………」 この会話、もう終わらせちゃってもいいのかな?