――パタン


「…ふう、」

「胡蝶は、どうだった?」


胡蝶の部屋をでると、氷呀と黒炎が静かに座っていた。

「…ずっと、うなされてて、今目を覚ましたけど…
………" 兄さま "って」

「ご当主のことを?」

こくり、と
白玖は静かに頷いた。




「うなされてる時も、兄さま兄さまって…」

「…胡蝶のお兄様とは、どういった方で、胡蝶の何の縛りになっているのでしょうか」


胡蝶の兄…

「調べてみる必要あっかなー…」

できるだけ、胡蝶の負担を減らしてやりたい。
そのためには、知ることが大切だろう。