「俺、雪鬼なんだ。」

「雪鬼…」

「あ、鬼だからって、俺は人を喰ったりしないぞ??」


氷呀は、慌てたように言った。
そんな氷呀の言葉なんて聞こえてないかのように、胡蝶は、

「雪鬼って、こんなに綺麗で優しいんですね。」

氷呀の瞳をみつめながら、呟いた。



「……え?」



氷呀が驚いていると、黒炎が胡蝶を呼びに来た。

「胡蝶、風邪を引いてしまいますから、そろそろ中へ…」

「あ、はい!
氷呀も、早く中にはいってくださいね?」

「あ、あぁ、もう少ししたら行くよ」