しかし、連日の日照りで食べ物が不足し、やはり忌み子がいるからこの村に不幸が訪れるのだと村人達は言った。
そして私を人柱とし、水神様に恵の雨をもたらしてもらおうと、村人達は私を殴り、蹴り、無理矢理連れていこうとした。
必死に抵抗して私はなんとかその村から逃げ出し、当てもなくさまよった。
忌み子をずっと村においていたのはこの時のためか、と理解すると必死に村のために働いてきた自分がとても馬鹿らしくなった。
なぜ私だけこんな目に合わなければいけないのか。
両親は私が産まれたことで自殺した。
兄は私をかばって私の目の前で死んだ。
思えば本当に私は大切な人たちに不幸ばかりもたらした。
私は何故、生まれてしまったの?


