幼なじみはアイドルの先輩

俺はそこに1度も入ったことはないはずだ。


楽屋の先は行き止まりだ。


その行き止まりの手前に倉庫らしき部屋があるが……。


貼り紙が貼ってあり、手書きで作業中って赤文字で書いてある。


ノックすると、中から声はしたが……。


恐る恐る開けた。


「…………これは……」


絶句するのみだ。


ところせましと備品が無造作にあるわあるわ。


ちょっと迷路っぽくなってる。


「公演終わりました?」


マスクをした涼が備品の迷路をスイスイ突破して俺の元に。


「こんなになってたんだなあ」


「いらないものは処分しますから明日以降出していきます。チーフ!公演終わったって」


「はーい、今戻り……うわ〜、蜘蛛の巣が顔に!」


大がかりな引っ越し作業がこれから始まるな。