街外れの河原で、よく渉を見掛けるようになった


よし!!



「よう!」

「なに?」


そっけねぇ…


「頼みてぇことがあるんだ」


黙って、水の流れる様を見続ける、渉…


「近藤さんが隊士募集で、江戸に行くんだ
握り飯を作ってくれねぇか?」

「握り飯くらい、誰でも出来るだろ」

「渉のがいんだよ!な?頼む!!」

「出発いつ?」

「明後日だ」

「俺も頼んでいい?」

「おう」

「江戸で医者してる、松本良順に会ってきてって、近藤さんに頼んでおいて」

「知り合いか?会うだけでいいのか?」

「親父の友達だ
安否が知りたいだけだから…」
















近藤さんが出発する日


「おお!!!!
渉が作ってくれたのか!!
大事に食べるよ!!」


一緒に行く、永倉や平助も大喜び



渉「握り飯くれぇで大袈裟だろ…」



ばぁ~か



お前が作ってくれたことが嬉しいんだ



渉「気をつけて」