「うそ…でしょ!?」


ドアを開けようとしてもガタガタと揺れるだけ。本当に鍵が掛かっているようだった。

「てことは…鍵は職員室だから普通棟に行かないといけないのか…」

駿介はとても苦い顔をしていた。

そりゃ、そうだ。下手に動くと鬼とやらに見つかってしまう。それに動くのめんどくさ…いや、なんでもない。


「…ん?待って?鬼に捕まるとどうなるの?」


鬼に捕まらないようにしなきゃと反射的に考えていたが、捕まったらどうなるのかは放送の人は言わなかった。


「殺されるに、決まってる。」


亮は顔を真っ青にしながらそう言った。


「確かに…あの6人が……うっ…!」

「優美!大丈夫!?」


優美はそこまで言うとその場でうずくまってしまった。私は必死に優美の背中をさする。


「あんな光景目の前にしたら…誰だってこうなるよな…」


そう言う亮も顔色が悪い。


「よし…俺が鍵取ってくる」

「駿介、でも鬼が…」

「大丈夫、ぱぱっととってくるからよ」


駿介はそう言うと職員室へと走り出した。


「絶対…無事に戻って来なさいよ…」