元カレには彼女がいる。でも好きで仕方ない

家の階段を駆け下りて勢いよく玄関のドアを開けた。
ワタワタするわたしを見て、
家の前で待っていた涼くんはそっと笑った。

「おはよう♡」


「おはよ」


なにげないやり取りが嬉しすぎる。
二人で並んで歩いて、
その距離はまだ少しぎこちなくて…
いつまでたっても止まらないドキドキがテンションをおかしくする。


「見て見て！ひまわりぃ♡」

大きなひまわりをふたりで見上げて、涼くんは微笑みながら言った。

「咲良ってさ…やっぱいいねっ！」


”いいね”
言われるのは3回目で…
その一言はなんか嬉しくて、でも照れくさくて…

どんなところを”いい”と思ってくれてるのかな？
なんて…追求したくなってしまう。