空を見上げるわたしの腰に涼くんの手が触れた。

驚く間もなくぐっと抱き寄せられて、
身動きなんて取れないくらいギュッと…

「咲良って…やっぱりいいね。」


耳元で囁かれたズルイほど甘い言葉に
カラダが熱くなっていく。

たった今、
自分の目の前でわたしが彼氏と別れた事を涼くんはどう受け取ったかな。

夕陽がふたりを照らしている。
二度目のキスは夕陽が沈む直前だった。
甘い一瞬に溺れていく。


「咲良もさ、明後日から夏休みだろ?」


「うん!」


「ならさ、毎日会おうぜ?!」



期待は膨らむ一方で嬉し涙が溢れてきた。


「うん♡それなら夏休み毎日家まで迎えにきてね♡」


頷く涼くんの笑顔に曇りなんてなくて、
わたしのところにきてくれる。
そんな気さえするくらい近づいていた。