それをいち早く親友の優希(ゆうき)に伝えたくて…


蝉の声が微かに響く7月中旬。
夏休み前の校舎周辺は浮かれた学生達で賑わう。


って…誰よりも浮かれてるのはこのわたしでした。



昨日のキス……//


思い出すだけで緩む口元と下がる目尻。
幸せ顔とはこんな顔。思わず自撮り連発しちゃいたくなる程。



周りの視線さえも気にならない程浮かれ上がるわたしは、そのテンションのまま教室にたどり着いた。