「はぁ⁉︎馬鹿なのは拓真の方じゃない‼︎」
「俺の何処が馬鹿なんだよ⁉︎」
「拓真だって私以外の女の子と遊びに行くじゃない!メールだってしてるじゃない!私だけ馬鹿馬鹿言わないでよ‼︎」
「それはーー、」
「それは何⁉︎自分だけは特別だと思ってるわけ?」
俺に被せて食って掛かってくる優奈は、眉間に皺を寄せ、両手とも拳を握り震えている。
「それに昨日、海生のこと好きなんだろ?とか変なこと言ってたよね⁉︎何処からそんな馬鹿げた発想が出てくんのよ‼︎信じらんない」
「だからーー、っっ」
言い返そうと口を開こうとした時、優奈の目を見て口を噤んだ。
真っ赤に充血し、涙をいっぱいに溜めた優奈は、それが流れないように下唇を噛み締めている。
「全然、私のこと見てないじゃない……」
さっきまでの勢いはない。
鼻を啜り、目元に力を入れて堪えるも、それは優奈の意思とは裏腹に零れ落ちた。

