「拓真のせいで追い出されちゃったじゃん‼︎海生に教えてもらいたいところいっぱいあったのに」
「うっせぇ。元はと言えば優奈が喧嘩吹っかけてくるからだろ!」
「別に吹っかけてないわよ!正論を言っただけ!拓真も海生を見習ったら⁉︎」
「海生海生って!お前はいつもそればっかだな。そんなに海生が好きなのかよ」
俺と優奈の関係は、物心ついた頃からこんな感じ。
何かあればすぐ言い合い。
俺も優奈も一歩も引かない性格だから、海生が止めない限り喧嘩は長引く。
「そんな勉強すんのも、どうせ出来の良い海生と同じ高校行きたいからだろ?あー、キモ」
「……もういい。家帰る」
「おう、帰れ帰れ」
子供染みた喧嘩。
いや、子供なのは俺……
好きな女が違う男のことばっか褒めたり頼ったりするもんだから、俺は悔しくて優奈に酷いことを言ってしまうんだ。
よく好きな女の子にちょっかい出して虐める男子がいるけど、多分俺はそのタイプ。
物心ついた時から優奈が好きで、小学校に上がった頃から何かとからかってきた。

