ヤバい……恥ず過ぎるわ。
正門前で大胆告白って、今時漫画でもドラマでもないっつーの。
「春川さん、とりあえずーー、」
「ぷっ、あははは!」
移動しよう、と言おうとした時。突然、春川さんがお腹を抱えて笑い始めた。
「ごめんなさい。緊張の糸が切れたら、なんかおかしくて」
涙で濡れた目元を拭いながらも、まだ笑いが収まらないようで「ふふふ」と肩を揺らしている。
か、可愛い……可愛いけど。
今はとにかくこの場から逃げたい。
俺は春川さんの手を握ると、口の端を上げて笑う。春川さんもその意味がわかったようでウンと頷いた。
いつかのように、その手を引いて走り出す。
彼女のペースに合わせて、隣りに並んで。
風が気持ち良い。
時折目が合うと微笑み合う。
ただ走ってるだけなのに楽しくて幸せを感じる。
繋ぎ合う手と手。
この手は絶対に離さない。何があっても。

