俺は急いで学校を出て駅に向かう。
一駅隣りで降りると、中津川女子を目指した。
チラホラと中津川の生徒が下校してる。
春川さんはまだ学校にいるだろうか。
間に合ってくれ、と願いつつ全速力で走った。
「春川さんっ‼︎」
ちょうど正門に着いた所で、春川さんが校門から出てくるのが見えた。
俺は無意識に名前を呼んでいて、そんな俺に気付いた彼女は足を止めて目をまん丸く見開いた。
息が異常なほど上がる。
走ったからだけの理由じゃない。
試合でも感じたことのないような緊張感で、心臓が破裂しそうなぐらい早鐘を打っている。
春川さんから目を離さず、肩を上下に揺らして息を整える。
やっぱり、俺を避けていたんだ。
春川さんの表情がいつもの柔らかいものではなく、気まずそうに眉を寄せて俺から視線を逸らした。
胸のもっと奥の方。身体の中心部がズキッと痛む。
好きな女の子に避けられるのは結構きつい。

