美男子の恋事情!


「ばーか。知ってるよ」



今すぐ抱き締めたい想いをグッと堪える。


春香が社会人になるまで、か……


長い道のりだな。


これから凄まじいスピードで大人になっていく春香を、俺は隣りで不安に駆られながら見守っていくのか。



春香は「うん」と幸せそうに目を細める。



仕方ねぇか。
長い道のりだけど、誰よりも愛しいコイツを守るための大切な時間。


時が来たとき、胸張って春香にプロポーズ出来るように俺も頑張らねぇと。


俺の服をちょんっと摘む春香の手を握る。


今だけ。
これから長い道のりを歩くために、必要なパワーを蓄えるぐらい許してほしい。



春香は一瞬手を強張らせたあとゆっくりと力を込めて、小さな手で俺の手をギュッと握った。





俺たちの間を爽やかな風が吹き抜ける。


麻里香が背中を押してくれてる、そんな気がした。