今だって、俺の中には麻里香がいる。
多分、この気持ちは消えることはない。
あんなに愛した麻里香のことを忘れることなんて出来ない。
どんなに時が経っても、麻里香は俺の大切な人。それは変わらない。
「私の王子様は大ちゃん。それはずっと変わらない」
春香は視線をゆっくりと空から俺に移す。
その目は微かに潤んで、揺れた。
「だから、私。決めたの」
「…決めた?」
「今は大ちゃんと、サヨナラする」
は……?サヨナラする、だと?
春香の言葉が、何度も何度も頭の中を木霊する。
理解が出来ない。
なんでそんな悲しい言葉を目を潤ませながらも笑顔で言えるんだよ…
なんで“好き”なのに、“サヨナラ”しなきゃいけねぇんだよ…っ。
「なんだよ、それ…」
「言葉の通りだよ」
「言葉の通りって……何?俺から離れるってこと?」
コクン、と頷く春香。
決意は固い。その目から春香の強さを感じた。

