「部活終わったら飯食いに行くんだけど、いい?」
ニヤッと口元に笑みを浮かべて、俺を見据える拓真。
こいつ……俺を試してる?
ふ。その手には乗らない。
「いいも何も俺には関係ねぇよ」
関係ない。俺には。
拓真に言ったんじゃなく、自分に言い聞かせる。
俺のこの気持ちは兄貴としてだ。
それ以外、理由なんてあるはずがない。
「ふ〜ん……あっそ」
拓真は呆れたと言わんばかりにそう言って、俺に背を向けて歩き出した。
その背中を「あ……おい!」と咄嗟に呼び止めると、拓真は足を止めて顔だけ振り向かせた。
「昨日の忠告だけは、」
「大ちゃんには関係ないんでしょ?」
俺の言葉を遮って、真顔で言う拓真。
「関係ないなら近衛と何かあっても、口出ししないでよね」
そう言って、「おっ先〜」と手をひらひらさせる拓真を唖然と見据える。
は……?
何かあってもって、何だよ。
口出しすんなだと?ふざけんな。
俺には口出す権利がある。
春香は俺の……妹、なんだから。

