「えっ、なんで名前で……?」
楓の興味津々といった顔に、心音の驚いた表情。
あたしはまた、静かに口を開く。
「幼なじみなの。 あたし、ずっと凛ちゃんが好きで……」
本人に伝えたわけではないのに、告白したみたいに恥ずかしくなる。
あたしは凛ちゃんが好きなんだと言える。 受け入れてくれる友達がいる。
「そうなんだ……! 幼なじみかあ〜! いいなあ」
「すごーい! 日葵はいつから好きなの!?」
ご飯を食べる手は完全にとまって、ふたりは身を乗り出してくる。
「中学生くらいかなぁ……って、恥ずかしいからもういいよ!」
誤魔化すようにご飯を食べるあたしに、ふたりは深く聞かずに笑ってくれた。
また箸を持ったけど、再び楓が「でも待って」と手をとめた。
「それで、美浜先生の大学となんの関係があるの?」
そうだ、そのことで引っ掛かっていたんだ。
凛ちゃんと仲良しの後輩がいること、それが美浜先生かもしれないことをふたりに話した。



