なんて、いじわるを言う。


告白まがいのことを伝えたのに、いつもと変わらない。



ーーピロン。



「あ、ラインだ」



そうつぶやいて、ベッド備え付けの棚からスマホを手に取る。


暗い部屋の中で凛ちゃんのスマホだけが明々と光っている。



「ごめんな。 返信だけしてすぐ終わるから」


「仕事のこと?」


「ううん。 大学の後輩」



大学の後輩か……。 凛ちゃんは、後輩の人たちにも好かれていたんだろうなぁ。 それこそ、男女問わず。


そんなことを考えてしまって、黙り込む。



「どうした?」


「なんでもないよ! もう寝るね。 おやすみ!」


「そっか。 おやすみ」



体の下にあった凛ちゃんの腕はするりと抜けて、そのままあたしの頭を優しく撫でた。


そして、さり気なく離れてくれる。


やっぱり優しい。



心地よい気持ちであたしは眠りに落ちていった……。



ーー翌朝。



「……り! ひま!」


「はっ!!」


「ん、おはよう」