きみ以上に、好きな人はいない






小声で怒るけど、凛ちゃんはくつくつと笑って楽しそう。



「小さい頃はこれですぐに寝たのにな〜」


「もう子どもじゃないし……!」


「……うん」



その時の凛ちゃんの声があまりにも儚げで、言葉に詰まった。


そこに凛ちゃんのどんな真意があるのかわからない。



でも、ひとつだけはっきりと言えることがある。



「ねえ、凛ちゃん」



ベッドの中でもぞもぞと体の向きを変えて凛ちゃんと向き合う形になった。


……思ってたより、近いぞ。



「ん?」


「あたしは、凛ちゃんから見たらまだまだ子どもだと思う。 だけどね」



凛ちゃんの腕が背中に回っていてくすぐったい。


優しい顔でうなずく彼に、今、伝えたいことがある。



「がんばって大人になる。 だからずっと見ていてほしい……!」



目を丸くする凛ちゃんを見て、変なこと言ってしまったかなと思った。


でも、間違いなくあたしの本心だ。



「……うん。 見てるよ」


「あたしが高校卒業しても?」


「それは、どうかな」