きみ以上に、好きな人はいない






「そ、そうなの? その前に、ごめんね。 勝手にシャンプー使っちゃって」


「なんで謝るの。 もしかして緊張してる?」



凛ちゃんの腕の中でどうしたらいいのかわからなくなって、謝っていた。


緊張、するに決まってる。


凛ちゃんと一緒にいると楽しいとか安心感も大きいけど、こんなに近くにいると、ドキドキがおさまらない。



無言で頷くしかできないでいると、凛ちゃんはふっと笑った。



「他の男の家には泊まるなよ? 危ないから」


「えっ、泊まらないよ!」



なに言ってるの! そんなに仲良しの男の子はいないし、いたとしても泊まるなんてありえない。



……あたしにとって凛ちゃんがどれだけ特別な存在なのか、知ってる?



友達や親だって大切だし、好きだよ。


でも、きっと、凛ちゃん以上に、好きな人はいない。



「……凛ちゃんのこと、す……」


「ごめん、変なことして。 風呂いってくるから」



凛ちゃんはそっと離れて、リビングを出ていった。