だって、ソファーで寝ると体が痛くなってしまうから。

明日はせっかくの日曜日だし、ゆっくり休んでほしい。



「体痛くなっちゃうでしょ。 あたしがソファーで寝るから、凛ちゃんはベッドを使ってよ」


「ありがとう。 でも大丈夫だから、ひまがベッド使って」


「嫌だ」


「ひま、お願いだから」



凛ちゃんは優しすぎる。


凛ちゃんのお家で、凛ちゃんのベッドなのに。

泊めてやってる、くらい思ってもいいのに。



「……わかった。 ベッド使わせてもらう」



でも、あたしはどうしても譲れなくて条件を出そうと決めた。


あまり深く考えていなくて、ただ、凛ちゃんにもちゃんとベッドで寝てほしいと思ったから。



「だけど、凛ちゃんがベッドで寝ないとあたしも寝ない」


「は……? それって」



ポカンとする凛ちゃん。


顔が整っているとこんな表情もさまになるなあ、と関係ないことを考える。



「一緒に寝るっていうことだよな?」


「え、あ……」



言葉にしてから気づく。


凛ちゃんの言う通り、あたしは今、一緒に寝ようと提案したも同然だ。