「ばか」


「……へ? んっ、んぅっ」



キスしちゃった、なんて笑う余裕はあっという間になくなってしまった。


凛ちゃんから食べられるみたいに、深くキスされて、クラクラする。



「っあ、り、んちゃ……!」


「喋れるの? 余裕だね」


「んっ、〜〜!!」



薄く開いた口の中に、強引に凛ちゃんの舌が入ってきて、こじ開けられる。


こ、こんなオトナなキスむりだよ〜〜〜!


角度を変えて何回も何回も、息継ぎのタイミングだってわからなくなる。



「も、むり、りんちゃん……っ」


「……っ、悪い」



凛ちゃんの胸を軽くたたくと、彼はハッとして気まずそうに離れた。


そんな表情してほしいわけじゃなくて。


キスは恥ずかしいけど、嬉しかったし……。



「び、びっくりしたけど……。 嬉しかったです」


「ひま」


「ドキドキしてしぬかと思った……」



学校で、こんなことしちゃった。


あとで楓と心音のところに、どんな顔して戻ったらいいの。