幸いにも授業中のため、校内はシーンと静まり返っている中、校長室に向かう。


凛ちゃんが教師を辞めなさいと言われるくらいなら、あたしが退学する、と覚悟は決めた。


教師と生徒、なんて言われをするならあたしたちは幼なじみだといくらでも話す。



大事な人を守るために強くありたい。


どんなことだって、できる。



そんな意気込みと共に、校長室のドアをノックした。


「どうぞ」と返ってきて、あたしはゆっくりとドアを開けた。



「失礼します」



校長室には、校長先生と凛ちゃんの他にも教頭先生、学年主任の先生、クラスの担任の先生がいた。


重々しい雰囲気に、後ずさりしそうになる。



「今朝、職員室の黒板にこの写真が貼られていてね」



と、話し出したのは校長先生だ。


この写真、と差し出されたのは、今朝クラスメートの女の子に見せられた写真と同じもの。


今時スマホで簡単に写真を撮ったり拡散したりすることは、当たり前にできることだ。


その上、印刷して職員室にも貼るなんて、よっぽど恨まれてる。