きみ以上に、好きな人はいない






凛ちゃんがあたしの手におにぎりを置いてくれたけれど、眠気も相まってぽろりと転がってしまった。


そんなあたしに凛ちゃんは「しょうがねーな」って笑って、おにぎりの包みを開けた。



「はい、あーん」


「あ〜ん」


「素直だな」



促されるままに口を開いたあたしに凛ちゃんは驚きつつも笑っていて、その隣でもぐもぐと美味しいおにぎりを味わった。


おにぎりをひとつ食べ終える頃には眠気もピークに達してウトウトしていた。



「おーい、ついたよ。 ひま、起きて」


「……はっ! ついた? 家!?」


「そうだよ」


「わ〜……寝ちゃってた……。 ごめんね、凛ちゃん。 運転してくれてたのに」



彼氏が運転してくれているのに、隣で爆睡する彼女なんて最悪だ。

心地いいからって、気を抜き過ぎだよ! あたしのばか!



「いや、気にすんな。 疲れたろ。 夏休みたっぷりあるしゆっくり休んで、勉強がんばれよ」


「り、凛ちゃん〜〜!」



素敵すぎる彼氏さま、凛ちゃんに救われて一泊二日の旅行は幕を閉じたのだった。