きみ以上に、好きな人はいない






数学準備室にいったら、机にはコーヒーが置いてあって、好きなことは知っていたけれど。 3杯は飲んでたような……。


朝ごはんを食べ終えて部屋へと戻りながら、ふたり並んで話す。



「安全運転で帰らないとだからね」


「あ……そっか。 もう帰るのか」



凛ちゃんが丸2日休みとはいえ、明日からはまたお仕事がある。 あたしは勉強をしないといけない。


楽しい時間はあっという間だな……。



「そんな寂しそうな顔すんなよ……。 帰したくなくなる」


「え、あはは、そんな顔してた?」


「してた。 まだ朝も早いし、寄り道してゆっくり帰ろ」


「うん!」



部屋に戻って荷物整理を済ませると、旅館をチェックアウトした。


凛ちゃんの運転で遠いところにやって来て、ふたりきりで過ごせた夢のような時間。 それに浮かれすぎて、帰り道、誰が見ているかなんて気にしていなかった。



「お腹空かない?」


「空いたー!」