きみ以上に、好きな人はいない






それを言われてしまうと、あたしは返す言葉がないのだけど……!


メイクに興味持ち出したのは、凛ちゃんに恋心を抱くようになってからだし、実際にメイクするようになったのは高校生からだ。



「す、好きな人の前では、いちばんかわいい自分でいたいと思うんだよ……」


「…………」



凛ちゃん?


メイクポーチをぎゅっと持って、そろりと見上げるーー瞬間。



「わっ」



今度は、ぎゅっと真正面から抱きしめられた。


なな、なにごと……!?



「はぁ、かわいすぎ」


「ちょ、凛ちゃん……!」


「抱いていい?」


「へっ……!?」


「冗談。 よし、風呂いこ!」



あたしの手からメイクポーチをとって、カバンに入れ、立ち上がった凛ちゃん。


あ、一応持っていこうと思ったんだけど……。



「化粧しなくたっていちばんかわいいよ、ひまは」


「それは凛ちゃんのひいき目かと……!」


「はは、ひいき目ね。 そうかもな。 かわいくてたまんねーもんな」


「ちょっと凛ちゃん心臓持たないのでお静かに願えますか!」


「やだ。 ひま好き」


「〜〜〜〜っ!」