きみ以上に、好きな人はいない






「い、行きたい気持ちは山々なんだけど……その、えっと……」



やっぱりあたしには早い気がする。 でもそれを伝えたら、凛ちゃん、悲しい気持ちにならない?


難しいな。 ただ、好きなだけなのに。



「旅行いってきたらいいじゃない!」



ことばに詰まっていると、凛ちゃんのうしろからお母さんが姿を見せた。


うわああああ!! ぜんぶ知ってるのお母さんは!?



あたしが何も言えずに口をパクパクさせていると、凛ちゃんが眉を下げて笑った。



「勝手にごめん。 でも俺の気持ち、ちゃんと伝えたかったから」



本気であたしを好きだと伝えてくれてる、凛ちゃんの思いが胸に響く。



「いいのよ〜。 日葵恥ずかしがって何も言ってくれないだろうし!」


「もう! お母さんうるさいよ〜」



確かに、凛ちゃんが言ってくれなかったらお母さんには秘密にしていたかもしれないな……。


だって、恥ずかしいよ。 たとえ気持ちがバレバレだとしても、改めて言うのは。



「いまは立場上、表立って付き合えなくても、気持ちがあるなら大丈夫よ。 凛くん、日葵をよろしくね」