「っ、え……!?」


「はは、冗談冗談。 ところでなんで電話したんだ?」



冗談って……まったく、心臓に悪いよ。


ふぅ、と一息ついて本題を切り出す。



「……遊園地、行くのかなと思って」


「あー、それか。 ひまがいるなら行きたいと思ったんだけど……」



言葉を詰まらせた凛ちゃん。


あたしから、簡単に「来て! 一緒に行こう!」とは言えない。



「やっぱり教師が関わるのはよくないと思う。 ましてや好きな子がいるのにさ。 不純な動機だろ」



好きな子、という響きに胸がドキッと高鳴る。


あたしも、出掛けるならふたりがいい。



「凛ちゃんのそういうところ、好き」


「部屋だったら今すぐ押し倒すんだけど」


「やだ〜」


「なんだよ、やだって」



幼なじみとはちがう関係。 あたしは凛ちゃんが好きで、凛ちゃんもあたしを好きでいてくれる世界、キラキラして眩しい。