「どうしてあんなところに……」
「掃除をサボってました☆」
「な、なるほど」
春川くんは、そういえばそういうキャラだった。
何にも囚われず、自由。そして、“自分自身”を曲げない人。
琉生くんの親友にふさわしい人。
私はそういう人だと思っている。
「で、何にためらうんすか?」
「き、聞こえてたの?」
「はい。バッチリと」
春川くんがあまりにも無邪気な笑顔を向けるものだから、私は恥ずかしくなって身を縮める。
まさか屋上に私以外いたなんて。
あんな独り言まで聞かれて。
恥ずかしくて恥ずかしくて、顔が熱くなっていく。



