「じゃあ、俺行くわ」 「部活?」 「おう」 「頑張ってね」 私が笑顔でそう言うと、斎藤くんは小さくガッツポーズを見せて、屋上から去っていった。 私一人になった屋上。 私は、表情がコロコロ変わる空を見上げた。 茜色と水色のグラデーション。 そんな空は、今優しく微笑んでいる。 その優しさに、私はなぜか泣きたくなった。 気持ちを振るほうも、こんなに辛いんだね。 初めて知ったのは、告白される側の気持ち。 琉生くんも、毎日こんなに辛いの?