これって、もう一種の依存症なんじゃないか。
そう思っちゃうくらい、無意識に。
琉生くんのことで、頭がいっぱいになっていた。
気づいたら屋上に着いていて、ハッと我に返って驚いた。
目の前には、さらに頬を赤らめた斎藤くんが。
「で、……何か用?」
斎藤くんの緊張が、こっちにまで伝わってくる。
私まで緊張しちゃって、鼓動が少し速くなった。
「あ、えっと……」
斎藤くんは、まだ何かに迷っているような様子で、目を泳がせる。
私は「どうしたの?」と声をかけることしかできなくて、自分の非力さに唇を噛んだ。
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