「赤だからな~」
桃葉がうーんと顎に手を添えて考える素振りを見せながら、応援のテーマについて悩んでいる。
「やっぱ炎じゃね?」
クラスのある男子が言った。
赤といえば炎。
確かに、すごく単純な考えだけど、そのくらいしか浮かばない。
あとは、サンタ?
でも、サンタクロースは冬だしなぁ。
りんご?……でも、体育祭って感じじゃないしなぁ。
「あ!フェニックスは!?」
続いて、今まで考えていた桃葉が声を上げた。
桃葉の提案に、クラスメイトは「いいねそれ!」と笑顔で頷いている。
さすが桃葉。
こういうひらめきは、ピカイチだ。



