「愛に美しいで、愛美。
愛に包まれた美しい心を持った子に育ちますように、そんな願いを込めて」
愛しい人との大切な子。
いつか愛を知って、かけがえのない人を見つけて、温もりのある優しさで愛してほしい。
幸せになれない人なんていない。
きっとこの子も、幸せになれる。ううん、私たちが幸せにするんだ。
「その名前、いいな。
愛美、か」
まだ着慣れていないスーツ姿の琉生くんは微笑みながら、愛美の小さな手のひらにそっと触れた。
「衣緒、愛美。――愛してる」
琉生くんはそう囁いて、私と愛美のおでこにキスを落とす。
私は頬を少しだけ赤く染めて、
「私も、愛してる」
伝えても伝えきれないくらいの大きな愛の言葉を伝えた。