「こんな私でも、いいの?
これから辛い思いをするかもしれないよ?……それでも、私のそばにいてくれる?」
涙がポロポロと頬を伝う。
声が震えて、ちゃんと伝わっているかさえわからない。
だけど琉生くんは、ギュッと私を抱きしめて囁いた。
「当たり前じゃないっすか。先輩のそばにいますよ、これからもずっと。何があろうと」
琉生くんの言葉は、私の鼓動を速くして
琉生くんの温もりは、私を安心させる。
ずっと夢見ていた光景が、今広がっている。
キラキラと視界いっぱいに輝いて見える。
私は琉生くんの背中に腕を回し、抱きしめ返した。
弱々しくも、優しく。
この幸せを実感するように。



