愛言葉






いつも急に告白するから、ビビるんだ。


不意打ちは、ずるい。



不覚にも、ドキッとしてしまった。





「じゃあね、琉生くん!またあとで」





先輩は先輩の友達に「行こ」と言って、俺たちの横を通り過ぎていった。





まるで「今日もいい天気だね」と言うかのように、先輩は告白するんだ。


当然のような、普通かのような、そんな言い方は俺の心を不意に掴むんだ。








「……おい、さっきからウザイ」


「ウザイってひど!何も言ってねぇじゃんか」




確かに何も言ってないけどさ、さっきから、横からの視線がビシビシ痛いんだよ。


しかもその視線は、なんか浮ついてるしさ。




一言で言えば「ウザイ」に尽きる。





「俺らも行くぞ」


「はいはい」