降ってくる雪が、俺の頬にソッと触れる。



先輩からの手紙に書かれていた、いくつもの「好き」は、俺の涙腺を刺激させた。





いつもよりも愛が詰まっていた気がしたんだ。


そして、ところどころ先輩の字が震えていて、胸が苦しくなった。




どんな想いでこれを書いたのだろうか。



先輩の気持ちが、痛いくらい伝わってくる。





俺も伝えたくなって、たまらなくなる。



クリスマスだからなのか。

先輩の笑顔が頭に浮かんでは、鼓動が跳ね上がった。





冬の空はなんだか今にも泣きそうな色で、



冷たい空気が、俺を包む。






それでも俺の体温は上がっていき、先輩の手紙からもらった温もりが胸いっぱいに広がる。




――俺は先輩が、好きだ。