「別にいいっすよ」
そう言ったあとで、ハッとした。
あれ?俺今、無意識にそう言ってた……。
断ろうかOKしようか、迷うことなく。
悩む時間を必要とせずに、応えてしまった。
クリスマスなんて、恋人のイベントのようなものなのに。
どうして俺、あっさりと了承しちゃったんだろう。
気づいたら、そう言っていた。
それはつまり、本能的にということなのか?
先輩の緊張しながら誘ってきた態度を見てたらなんか………。
「えっ、本当!?」
俺の返事に、目を輝かせた先輩が前のめりになって声を上げた。
俺は頷いて、改めてクリスマスデートの誘いを受け入れる。



