「衣緒さん、ありがとうございます。ちゃんと振ってくれて」 「これからも、先輩後輩として、友達として、一緒にいてくれる?」 「はい、もちろんです!」 ああ、俺の恋は終わった。 気持ちを告げて、振られて。 それでも、俺は嬉しかった。 衣緒さんに想いを伝えられて、幸せだった。 「あ、じゃあ俺、これから行かないといけないところがあるんで」 「わかった。じゃあ、またね」 「さよなら、衣緒さん」 俺は笑顔で衣緒さんに手を振り、屋上から出た。