「可愛いです、衣緒さん」 どんなに顔が熱くても、好きが溢れても、 それでも、今日は―― 衣緒さんの澄んだ瞳を真っ直ぐ見て、伝えよう。 今日の俺は、想いをさらけ出し、素直に気持ちを届けるんだ。 「っ!」 「本当のお姫様みたいで」 「……あ、ありがとう」 俺の突然の直球の言葉に、衣緒さんは顔を真っ赤にさせて俯く。 ……可愛い反応だな。 今日だけは、衣緒さんはずっと俺の隣にいるんだ。 そう思うと、自然と笑顔になった。