何かを決心したかのような、そんな顔つき。 こんな春川くん、初めて見た。 不覚にも、ときめいてしまっている。 「春川くん……」 「あ!理由は今は聞かないでくださいよ?文化祭の日に話すんで」 「……」 どうしよう。困った。 本当は琉生くんと一緒に回りたいけど……。 春川くんの真剣な表情が、突き刺さる。 決意したような顔つきに、私は迷っていた。 琉生くんと一緒にいたい気持ちはあるけど、こんな真っ直ぐな目をした人の気持ちを断ろうにも断れない。