――次の日。 「衣緒先輩!」 朝、教室で桃葉と喋っていると、春川くんが教室を訪れた。 「おはよう、春川くん。どうしたの?」 「おはようございますっ、衣緒さん」 いつにもまして笑顔が輝いている春川くんに、私は首を傾げる。 今日はいつも以上に機嫌がいいな……。 何かいいことでもあったのかな。 「衣緒さん、文化祭俺と回ってくれません?」 「……え!?」