琉生くんは私のついた嘘に、納得いかないような表情をしていたが、「……そうっすか」とわざと騙されてくれた。 ありがとう、琉生くん。 そして、ごめんなさい。 嘘をついて、ごめん。 でも、やっぱり私は幸せなんだ。 琉生くんと少しでも時間を共有していられる。 それだけで、すごく幸せ。 「ねぇ、琉生くん。文化祭、何やるの?」 「1-1は、縁日っす」 「縁日ってことは……浴衣?」 「女子は浴衣って言ってましたけど、男子は普通に制服だと思いますけど」