夏祭りの騒がしさが、心地よくなっていく。 琉生くんの手のひらは熱くて、隣にいるんだって実感させてくれる。 「先輩、何します?」 「うーんとねぇ……、大好きな琉生くんとならなんでもいいよ!」 大好き、琉生くん。 私のわがままに、付き合ってくれてありがとう。 「……なんでもいい、とか一番悩む答えじゃないっすか」 「え!?じゃ、じゃあ……射的、とか?」 今日はいろいろな琉生くんを見れた気がする。 やっぱり無愛想なんて嘘だ。 琉生くんは、感情豊かな人。 笑顔がとても似合う人だよ。