「手、握ってもいい?」 はぐれないための対策。 それと、琉生くんの近くにいるための方法。 琉生くんがいなくちゃ、夏祭りも楽しめないの。 私はもう一度、左手を琉生くんの右手に絡めた。 拒まれたら、仕方ない。 手をつなぐのは諦めよう。 だけど、拒まれなかったら……。 心臓がドキドキうるさく高鳴る中、私は琉生くんの答えを待った。