「――北村先輩!」 突然後ろから聞こえた、琉生くんの声。 そして、それと同時に左手に感じた温もり。 「る…いく、ん?」 グイッと引っ張られる腕。 私はその力に従って、足を動かす。 たどり着いたのは、神社の鳥居の前だった。 さっきよりは人が少ない。 未だに感じる、手の温もり。