愛言葉







私が夏祭りを誘おうとしたら、琉生くんが先に私の言おうとした言葉を口にした。



私の考えはお見通しか。






「そう!そうなの!!
 どう?夏祭り、一緒に行ってくれる……?」







これは無理にとは言わない。


強制じゃないし、お願いだし。




本当は一緒に行きたいけど、先に予定が入っていたらしょうがないし。






心の中で断られた時の理由を並べる私。


琉生くんはまだ答えを言わない。





続く沈黙が、胸を締め付けている。








「ダメ、かなぁ?」




このデートの誘いは、毎日好きって伝えるルールとは違う。