さっきまで潤んでいた先輩の瞳が、凛としたものに変わる。
先輩の瞳に、俺がはっきりと映った。
「私は裏切らない。絶対に嫌いになったりしない。……だから、私に琉生くんの辛さを共有させて?」
俺より小さくて、もろいほど弱くて、好き好き言ってくる変な女で、バカ正直で。
今だってこんなにも声が震えているのに。
どうして、心がこんなにも強いのだろう。
引いていたボーダーラインも、消えてしまう。
奪われる、俺の瞳。
「私を信じて、琉生くん。私は、琉生くんのこと大好きだよ」
言葉ひとつひとつが温かくて、嘘なんてどこにもなくて。
だから、こんなにも自然と――信じられる。



